2016年12月26日月曜日

Octaveレッスン(15) - plot3関数で3次元グラフ表示

plot3関数を使用すると3次元グラフを簡単に表示することができる。

plot3(x, y, z) のようにx、y、zそれぞれの座標データを引数に与えればよい。

Octaveレッスン(6) で見た、FFTの基底の原始N乗根 ωN を3次元グラフに表示してみる。

ここでは N=128とする。
>> N=128, omega=e^(i*(2*pi/N));
>> x=0:N*20-1;
>> f=omega .^ x;
>> plot3(x, real(f), imag(f))
>> grid on
>> xlabel('X'), ylabel('real'), zlabel('imag')

グラフウィンドウの回転アイコン(左上端の円状の矢印)をクリックすると、グラフを回転させて、さまざまな角度から眺めることができる。
ぐるぐるグラフを回転させて x-y(real)平面を表示させると、cos関数のグラフが現れる。
さらに回転させて x-z(imag)平面を表示させると、sin関数のグラフが現れる。
y(real)-z(image)平面では、単位円のグラフが現れる。


参考:


2016年12月24日土曜日

Octaveレッスン(14) - ltfat packageを利用する

ltfat packageには、fwt関数などwavelet解析に便利な関数が用意されている。

windows版Octaveでは、下記コマンドで ltfat のインストールに成功するが、 Mac版では失敗する。
>> pkg install -forge ltfat
ドキュメントを読む限り、Mac版もWindows版も同じ手順でインストールできないとおかしいのだが、別のMacや旧いOSバージョン、旧いOctaveバージョンでも同様に失敗する。

そこで、別のアプローチを試してみたところ成功したので、メモを残しておく。

Mac版で動かすには、下記ページからltfat packageをダウンロードして展開する:
http://ltfat.sourceforge.net/download.php

Octaveのコマンドウィンドウにて、展開した ltfat ディレクトリへ移動して、
>> ltfatstart
と実行すれば、各種 ltfat の関数が利用可能になる。
waveletのデモを表示するには、
>> demo_wavelets
さらに処理速度を高速化したい場合には、
>> ltfatmex
と実行すればよい・・・ ハズなのだが失敗する。
fftw3ライブラリが見つからず、コンパイルエラーが発生する。

下記URLからfftw-3.3.5.tar.gzをダウンロードしてfftw3ライブラリをコンパイルする。
http://www.fftw.org/download.html

ターミナルを開いて、展開したfftw-3.3.5ディレクトリに移動して下記コマンドを実行:
$ ./configure --enable-threads
$ make 
libfftw3.a, libfftw3_threads.a が生成されるので、場所をfind等で探して、ltfat/lib へコピーする。
続いて、float対応版ライブラリをコンパイルする:
$ make clean
$ ./configure --enable-float --enable-threads
$ make 
libfftw3f.a, libfftw3f_threads.a が生成されるので、場所をfind等で探して、ltfat/lib へコピーする。

Octaveのコマンドウィンドウに戻って、
>> ltfatmex
と再実行すると、今度は成功する。

※ ltfatmex 実行すると、PortAudio が無いというコンパイル警告が出るため、私はPortAudioもダウンロード&インストールした。しかし、これは必須では無いはず。
 PartAudio関連サイト:

Octaveレッスン(13) - signal packageを利用する

fft関数などは、Octaveをインストールするだけで利用可能。
しかし、xcorr関数(相互相関)などを利用しようとすると、signal packageが必要になる。

windows版の場合は、Octaveインストール時にsignalパッケージもインストールされるので、下記コマンドでsignal packageをロードすれば利用可能になる
>> pkg load signal
Macの場合は、まずinstallする必要がある:
>> pkg install -forge signal
上記は、ネットワーク経由でダウンロード&インストールするコマンドだが、おそらくcontrol package が未インストールのため失敗するだろう。

そこで、まず control packageをinstallする:
>> pkg install -forge control
依存関係のあるcontrolをインストールできたので、signalをインストールしてロードする:
>> pkg install -forge signal
>> pkg load signal 
これで、xcorr関数などが利用可能になる。

なお、インストール済みパッケージは下記コマンドで一覧表示可能:
>> pkg list
また、別 package 無しで利用可能な関数の一覧は、[ドキュメント]タブ - 「Function Index」sectionで確認可能。

2016年11月27日日曜日

Octaveレッスン(12) - 区間ごとに異なる周波数の正弦波を生成する

* 区間ごとに異なる周波数の正弦波を生成する

Octaveレッスン(11) - 自己相関から周波数を求める」で区間ごとに周波数(HzVector)を求めた。

以下、HzVectorで与えられる周波数情報を元に、区間ごと正弦波を生成する例
---- genWsSin.m ----
function WsSin = genWsSin(HzVector, Ws, Fs)
    if(nargin == 0)
      disp("usage: WsSin = genWsSin(HzVector, Ws, Fs)");
      return
    endif
    len=size(HzVector)(1,1);
    preHz=-1;
    dur=0;
    WsSin=[];
    for k = [1:len-1]
      crrHz=HzVector(k,1);
      if crrHz==preHz
        dur += Ws;
      else
        if dur > 0
          WsSin = horzcat(WsSin, gen_pre_sin(preHz, dur, Fs));
        endif
        preHz=crrHz;
        dur=Ws;
      endif      
    endfor

    if dur > 0
      WsSin = horzcat(WsSin, gen_pre_sin(preHz, dur, Fs));
    endif
endfunction

function y = gen_pre_sin(preHz, dur, Fs)
  x=[0:dur-1];
  y=sin(2*pi*preHz/Fs*x);

endfunction

----------------

実行例:
[y, Fs] =audioread('Ongen2/egypt_charmera.wav');
Ws=1024, R=corrWs(y, Ws);
[WsHzVector, HzVector] = findCorrHz(R, Ws, Fs);
WsSin = genWsSin(HzVector, Ws, Fs);
sound(WsSin,Fs)

⇒ 笛の音を録音した音声信号を1024サンプルの区間に分割して、区間ごとに周波数を検出。
  genWsSin()関数を使用して、区間ごとに正弦波で再構成した音WinSinを再生すると、元の音色に近い音階が聞こえる


2016年11月26日土曜日

Octaveレッスン(11) - 自己相関から周波数を求める

*自己相関から周波数を求める
自己相関のグラフに見られる極値の周期は、元の信号の周期と合致する。
Octaveでは、findpeaks関数を使用して、極値のリストを得ることができる。
[pks, locs] = findpeaks(S,"DoubleSided", "MinPeakHeight", 0.3);
と実行すると、pksに±0.3以上の極値(極大値&極小値)のリストが返され、locsに極値のインデクスが返される。
隣接する3つの極致のインデクスの差分を求めれば、周期が求まる。周波数は周期の逆数。

以下、極値の座標を求めて、周波数を求める関数の例
---- findCorrHz.m ----
function [WsHzVector, HzVector] = findCorrHz(R, Ws, Fs)
    if(nargin == 0)
      disp("usage: [WsHzVector, HzVector] = findCorrHz(R, Ws, Fs)");
      return
    end
    Thresh = 0.3;
    HzVector = [];
    WsHzVector = [];
    len=size(R)(1,1);
    for k = [1:Ws:len]
      if k+Ws > len
        break
      endif
      Sub=R(k:k+Ws-1);
      [pks, locs] = findpeaks(Sub,"DoubleSided", "MinPeakHeight", Thresh);
      locs_len = size(locs)(1,1);
      if locs_len <= 1
        Ts = -Ws;
        Hz = 0;
      else
        Ts = abs(locs(2,1) - locs(1,1));
        if locs_len == 2
          Ts += Ts;
        else
          Ts += abs(locs(3,1) - locs(2,1));
        endif
        Hz = Fs/Ts;
      endif
      HzVector=vertcat(HzVector, Hz);
      WsHzVector=vertcat(WsHzVector, repmat(Hz,1,Ws)');
    endfor     

endfunction
----------------
HzVectorには、自己相関をWsサンプルの区間ごとに求めた周波数が返る(長さR/Wsのベクトル)。
WsHzVectorには、求めた周波数を各サンプル区間ごとにWs個ずつ複製した、長さWsのベクトルが返る。

実行例:
[y, Fs] =audioread('Ongen2/egypt_charmera.wav');
Ws=1024, R=corrWs(y, Ws);
[WsHzVector, HzVector] = findCorrHz(R, Ws, Fs);
plot(R)
hold on, plot(y)
plot(WsHzVector/1000)

黄色:元の音声信号、青色:Wsサンプルごとに区切って求めた自己相関、紫色:周波数

参考:
  findpeaks 極大値の検出
  Octave - Forge - findpeaks

Octaveレッスン(10) - 自己相関を求める

*自己相関を求める

音声の周波数を求めるには、自己相関が用いられることが多い。
自己相関のグラフに現れる極大値の周期が、音声の周波数に該当する。

Octaveでは、xcorr() 関数を使用して、自己相関を簡単に求めることができる。

以下、音声信号SをWsサンプルずつに分割して、Wsサンプルごとに自己相関を求める関数の例

---- corrWs.m ----
function r = corrWs(S,Ws)
  if(nargin == 0)
    disp("usage: r = corrWs(S, Ws)");
    return
  end

  %% if stereo, use only 1ch.
  if size(S)(1,2) > 1
    S = S(:,1);
  endif
  len = size(S)(1,1);
  r = [];
  for k = [1:Ws:len]
    if (k+Ws-1) > len
      return
    end
    s1=S(k:k+Ws-1);
    r1 = xcorr(s1, s1, 'coeff');
    r = vertcat(r, r1(1:Ws-1));
  end
endfunction
----------------

【NOTE】
・xcorr() の引数に 'coeff' オプションを指定すると正規化した値が返される。xcorr() に 'coeff' 引数を指定して自己相関を求める場合には、同じ関数同士の相互相関として、引数を指定する必要がある。
・自己相関は左右対称なので、前半のみ使用している


実行例:
[y, Fs] =audioread('Ongen2/egypt_charmera.wav');
Ws=1024, R=corrWs(y, Ws);
plot(R)
hold on, plot(y)
黄色:元の音声信号、青色:1024サンプルごとに区切って求めた自己相関


参考: xcorr 相互相関




2016年11月15日火曜日

Octaveレッスン(9) - FIRフィルタについて復習

*FIRフィルタについて復習

昔、FIRフィルタについて、お勉強したハズなのだが、すっかり忘れてしまったので、参考書籍をもろもろ読み直して復習した。

ここに要点を記載しておく(また忘れないように)。

まずは、f(t)のフーリエ変換、逆フーリエ変換の式をおさらい:
  F(ω)=∫f(t)e^(-jωt) dt  …(1)
  f(t)=1/2π∫F(ω)e^(jωt)dt  …(2)
上記2式は下式のように略記されることが多い:
  F(ω)=F{f(t)}
  f(t)=F^-1{F(ω)}
線形システムにおいて、インパルス応答h(t)のフーリエ変換をH(ω)とすると、下式が成り立つ:
 f(t)*h(t)=1/2π∫F(ω)H(ω)e^(jωt)dt
時間領域の畳み込み演算(*)だが、周波数領域では単なる積の演算になっている。

なお、線形システムとは、入力信号が足し算で表されるなら出力信号もその足し算で表され、入力が定数倍になれば、出力も定数倍になるような系のこと。

ローパスフィルタ(周波数ωc以下の低域を通し、それより上の周波数は遮断)は、下図の左上のような方形窓H(ω)を周波数領域でF(ω)と乗算することを意味する。

方形窓H(ω)を逆フーリエ変換したh(t)を求めて、時間領域にて、h(t)と入力信号f(t)の畳み込み演算を行うと、ローパスフィルタのかかった出力信号が得られることになる。

方形窓の逆フーリエ変換を計算するとsinc関数になる:
 h(t)=1/πt sin(ωt)
実用の場では、離散フーリエ変換を使用するので、下図の右上のような離散的なsinc関数になる。

sinc関数は無限に続く関数なので、このままでは使えない(有限時間で計算できない)。
そのため、1/πt sin(ωn) のnをどこかで打ち切ってフィルタ係数として使用する(下図の中央右)。


『はじめて学ぶディジナル・フィルタと高速フーリエ変換』(CQ出版)p.93 図6-1

有限範囲で係数を打ち切ると、上図の中央左のように、通過域・阻止域にうねり(リップル)が生じてしまう(ギブス現象)。
フィルタ係数の打ち切りは、時間領域で矩形窓をかけていることを意味する。
リップルを和らげるために、時間領域でなだらかな窓関数(ハミング窓など)と係数を乗算する(上図の右下)

得られたフィルタ係数の周波数特性を求め(上図の左下)、所望の特性が得られていることを確認する。

以上でFIRフィルタについての復習はおしまい

ついでにフーリエ変換の対称性についても復習しておく。

(1), (2)を見比べると、2式には類似性がある。
(2)において、tを-ω, ωをtと置き換えると、
 2πf(-ω)=∫F(t)e^(-jωt)dt
              = F{F(t)}            
つまり、フーリエ変換の対称性を示す下式が得られた:
  F{F(t)} = 2πf(-ω)
フーリエ変換の対称性が役立つのは、f(t)のフーリエ変換F(ω)が判明しているが、F(ω)のωをtに入れ替えた関数F(t)のフーリエ変換が簡単に求まらない場合。

F(t)のフーリエ変換は、対称性からf(t)のtを-ωに入れ替えたf(-ω)に2πを乗じた関数になる。

例えば、方形窓r(t)
r(t) = 1(-1<t<1), 0(t<-1 or 1<t)
のフーリエ変換R(ω)を求めると
R(ω) =∫1*e^(-jωt)dt = 2 sin(ω)/ω
これを踏まえると、関数f(t):
f(t) = sin(ω)/ω
のフーリエ変換を求めることができる。
f(t)=R(t)/2なので、フーリエ変換の対称性より、
F(ω) = 2πr(-ω)/2 = πr(-ω)
と簡単に求まる。

2016年11月5日土曜日

Octaveレッスン(8) - バンドパスフィルタをかける

*バンドパスフィルタをかける

butter関数を使用して各種バタワースフィルタを作成できる。
標準の関数ではないので、事前にsignalパッケージをロードするコマンドの実行が必要:
pkg load signal
次数10、低域カットオフ周波数 440 Hz 、高域カットオフ周波数 660 Hzのバンドパスフィルターを作成する例:
Fs = 44100;     % sampling rate
[b, a] = butter(10, [440 660]/(Fs/2));
[b, a] に、伝達関数の係数が返される。

500Hzの正弦波と800Hzの正弦波の合成波に、バンドパスフィルタをかける:
[y500, t] = gen_sin(Fs, 500); % sampling rate 44100Hz, sin 500Hz
[y800, t] = gen_sin(Fs, 800); % sampling rate 44100Hz, sin 800Hz
yy = y500 + y800;
sound(y500, Fs)  % play sound
sound(y800, Fs)  % play sound
sound(yy, Fs)  % play sound
yy2=filter(b, a, yy);
sound(yy2, Fs)  % play sound
合成波yyから800Hzの成分が除去されて、yy2には500Hzの成分だけ残る。
sound()コマンドでyy2を再生するとy500と似た再生音が聞こえる。
・・・となるはずだが、yy2が破裂音のような変な音になってしまう。

先日、同様の手順でうまくいったのだが要調査。



Octaveレッスン(7) - AndroidでOctaveを使う

* Android版Octaveのセットアップ方法

Google Playから次の3つのアプリをインストールするだけでよい。
3.をインストールすることで、plotコマンドも使えるようになる。
plot画像をpngファイルとして生成してくれる。
  1. Octave
  2. Octave Main Package
  3. Octave Gnuplot Package
毎起動時にアップデートをお勧めされるが、私の旧めの環境(Android4.2.2)では、新バージョンのインストールに失敗した。
現行バージョンで、軽快に何の問題もなく動作してくれるので "Maybe Later" を選択。

* Android版Octaveが使用するディレクトリ

私の端末で使用されていたディレクトリ(環境によって異なる可能性がある):
  • scriptファイル(.m, .octaverc)置き場: /storage/emulated/0/GNUOctave/home
  • plotファイル(.png)置き場: /storage/emulated/0/GNUOctave/intents
試しに、Octaveレッスン(4) - 正弦波を生成する関数 の.mファイルを作成して、
[y, t] = gen_sin(Fs, hertz, seconds);
実行すると、wavファイル作成には失敗したが(audiowrite関数がない)、出力 y, t を得られた。
plot(t,y) コマンドも実行できた。
ただし、Android端末の画面サイズが小さいので、hertzが小さくないと、波形が潰れてしまい、青い矩形が描画されただけのpng画像が生成される。

2016年10月31日月曜日

Octaveレッスン(6) - FFTのイメージを掴む

ωを1の原始N乗根とすると、離散フーリエ変換の式は、以下のように書ける。
『これなら分かる応用数学教室』 p.130 
離散フーリエ変換は、サンプル数Nのサンプルデータf0, ..., fN-1をN次元のベクトルとみなし、基本正弦波の0倍~N-1倍の高調波で直交展開することを意味している。

K≠Lのとき、K倍の高調波とL倍の高調波は常に直交する(p.114)。

FFT(高速フーリエ変換)とは、離散フーリエ変換のNを2のべき乗にすることで、フーリエ係数の計算を効率化する方式。
そうすることで、フーリエ係数を求める際に、ωN^kが計算過程で重複して登場するようになり、いちど算出した結果を使いまわすことで、計算量を減らすことができる。

サンプルfが実数のとき、フーリエ係数F0, ..., FN-1のうち、後ろ半分については、前半を折り返した複素共役になっていて、独立ではない(p.116)。
 ∵)ωN^(N-k)l = conj(ωN^kl )なので、fが実数のときF(N - k=conj(Fl)

そのため、これまでOctaveで振幅スペクトルを求めてプロットする際は、プロットする範囲を0..N/2に半減し、F0, ..., FN/2 の絶対値を求めて2倍していた(省略した後半の分を加算するので2倍)。
  • フーリエスペクトル(フーリエ係数): Fk
  • 振幅スペクトル: Fkの絶対値 |Fk|
  • 位相スペクトル: Fkの偏角 ∠Fk
  • エネルギースペクトル: |Fk|^2 

参考書籍: 『これなら分かる応用数学教室』p.129~p.139

2016年10月30日日曜日

Octaveレッスン(5) - 数式を描く

* 数式を描く

離散フーリエ変換の式をLatex形式で記述し、描画してみた。
Latexの全ての記述に対応している訳ではない。
分数を記述する\frac, \cfrac は使えなかった。
>> clf
>> text(0.1, 1-0.1, 'f_{i}=1/N \Sigma_{i=0}^{N-1} F_{k}\omega_{N}^{kl}')
>> text(0.1, 1-0.2, 'F_{k}= \Sigma_{i=0}^{N-1} f_{l}\omega_{N}^{-kl}');

参考: 数式を使用したプロットへのラベルおよび注釈の付加 LaTeX を使用した数式を含むテキスト

2016年10月29日土曜日

Octaveレッスン(4) - 正弦波を生成する関数

* 正弦波を生成する関数

指定したサンプリングレート&周波数の正弦波を生成し、ファイルに保存する

---- gen_sin.m の中身 ----
function[y, t] = gen_sin(Fs, hertz, seconds)
  if(nargin == 0)
    disp("usage: gen_sin(Fs, hertz(, seconds))");
    return
  elseif(nargin < 3)
    seconds=1;
    fprintf('default seconds = %d\n', seconds)
  end

  t=[0:seconds*Fs-1]*1/Fs; %time vector
  y=sin(2*pi*hertz*t);
  file=input('output file:')
  if(sizeof(file)==0)
    disp('not output')
  else
    audiowrite(file, y, Fs)
  end
end
----------------

実行例1: サンプリングレート44.1k, 10Hzの正弦波を2秒生成し、ファイル保存し、描画
>> [y, t] = gen_sin(44100, 10, 2);
output file:'sin660Hz.wav'
file = sin660Hz.wav
>> plot(t,y)

実行例2: サンプリングレート44.1k, 2Hzの正弦波を2秒生成し、前のグラフに重ねて描画
>> [y2, t] = gen_sin(44100, 2, 2);
output file:
file = [](0x0)
not output file
>> hold on
>> plot(t,y2,'r-')
>> hold off

グラフ表示ウィンドウ上部の[Z+] でズーム、選択した領域をズームなど可能。

参考: 波形生成: 時間ベクトルと正弦波 オーディオ ファイルの書き込み

2016年10月28日金曜日

Octaveレッスン(3) - wavファイルを入力しFFTをかける関数(サブ関数使用)

* wavファイルを入力しFFTをかける関数(サブ関数使用)

ファイル先頭の基本関数の下には、サブ関数を定義可能。
サブ関数は、ファイル内の基本関数&他のサブ関数からのみ呼び出し可能。

※Octaveレッスン(1), (2) の記述では、wavファイルが1秒以上の場合に対応していなかった。
  今回のsample_func2関数を使用すると、正しい結果が得られる。

---- sample_func2.mの中身 ----
function[Y, y, Fs] = sample_func2(wavefile, targetHeltz)
  disp('sample_func2() returns FFT spectrum & sample rate')
  info = audioinfo(wavefile)
  [y,Fs] = audioread(wavefile);

  Y=fft(y);

  L = info.TotalSamples %sample length
  T = 1/Fs;             %sampling period
  t = (0:L-1)*T;        %time vector

  P2 = abs(Y/L);        %both side spectrum
  P1 = P2(1:L/2+1);     %one side spectrum
  P1(2:end-1) = 2*P1(2:end-1); %why from 2?
  f=Fs*(0:L/2)/L;

  plot_spectrum(f, P1)
  plot_magnified(f, P1, Fs, L, targetHeltz-100, targetHeltz+100)
end

function[] = plot_spectrum(f, P1)
  subplot(2,1,1)
  title('spectrum')
  xlabel('(Hz)')
  plot(f,P1)
end

function[] = plot_magnified(f, P1, Fs, L, minf, maxf)
  subplot(2,1,2)
  title('magnified spectrum')
  xlabel('(Hz)')
  grid('on')
  min=L/Fs*minf;
  max=L/Fs*maxf;
  plot(f(min:max),P1(min:max))
end
---------------------------

参考: スクリプトと関数


Octaveレッスン(2)

* ファイル(*.m)に関数を定義して実行する

wavファイルを読み込んで、FFTをかけてグラフ表示する関数の例。

一行目の関数宣言には、複数の出力変数・入力変数を指定可能:
function [出力変数] = 関数名(入力変数)
ファイル名は関数名と合わせることが推奨されている。

---- sample_func.mの中身 ----
function[Y, Fs] = sample_func(wavefile)
disp('sample_func() returns FFT spectrum & sample rate')
info = audioinfo(wavefile)
[y,Fs] = audioread(wavefile);

Y=fft(y);

L = info.SampleRate
T = 1/Fs;
t = (0:L-1)*T;

P2 = abs(Y/L);
P1 = P2(1:L/2+1);
P1(2:end-1) = 2*P1(2:end-1);
f=Fs*(0:L/2)/L;

subplot(2,1,1)
title('spectrum')
xlabel('(Hz)')
plot(f,P1)

subplot(2,1,2)
title('magnified 500Hz-700Hz')
xlabel('(Hz)')
grid on
plot(f(500:700),P1(500:700))
end
---------------------------

* .mファイルに定義した関数を実行する

sample_func.mで定義したsample_func関数を実行する例。
ローカルディレクトリにある.mファイルが自動的に読み込まれる。
>> file='sin660.wav'
>> Y=sample_func(file);

2016年10月27日木曜日

Octaveレッスン(1)

* Audacityで正弦波の音声ファイル(wav)を作成する

  1.  正弦波の波形を生成: [ジェネレーター] - [トーン…]  で、Hz数、長さなどを設定
  2.  音声を確認する(繰り返し再生): space + return押し  →  space押し停止
  3.  WAVファイルとして保存: [ファイル] - [オーディオの書き出し] - wavファイル形式を指定

* Octavewavファイルを読み込む

>> pwd
ans = /Users/MyName
>> ls
sin440.wav      sin8800.wav
>> info = audioinfo('sin440.wav')
info =
  scalar structure containing the fields:
    Filename = sin440.wav
    CompressionMethod =
    NumChannels =  1
    SampleRate =  44100
    TotalSamples =  44100
    Duration =  1
    BitsPerSample =  16
    BitRate = -1
    Title =
    Artist =
    Comment =
>> [y, Fs] = audioread('sin440.wav'); % y=samples, Fs=sample rate
>> sound(y,Fs)    % play sound

* グラフ表示する

>> L = info.SampleRate
>>  T = 1/Fs
>>  t = (0:L-1)*T
>>  plot(t, y)

* FFTをかける

>>  Y=fft(y)
>>  P2 = abs(Y/L)
>>  P1 = P2(1:L/2+1)
>>  P1(2:end-1) = 2*P1(2:end-1)
>>  f=Fs*(0:L/2)/L
>>  plot(f,P1)
>>  plot(f(1:500),P1(1:500))

2016年10月25日火曜日

Macで使える音声信号処理の道具



【注意】ダウンロードしてインストールしたアプリは、アイコンのダブルクリックで起動できない。初回は、コントロールキーを押したままアイコンをクリックして開くと、次回移行は通常手順で起動できるようになる

2016年10月22日土曜日

お勧めmatlab代替ソフト

matlabは高度な数値解析が行える強力なツールだが、お値段約30万円と高額なのが難点。

無償で使えるmatlab代替フリーソフトがいくつかある:
  1. Octave
  2. Scilab
  3. SageMath
  4. FreeMat
matlabとの互換性を重視するなら、Octaveがお勧め。
ほとんどのmatlabで開発したプロジェクトをそのまま実行できる。

互換性が問題でなければ、信号処理の初学者には、Scilabがお勧め。
下記文献など、優れた初学者向けドキュメントが充実している:
matlabと同等の機能を提供していて、行列計算などの文法も類似している。
しかし、matlabとの文法上の互換性は、scilabの目指すところではない。

参考:
MatlabとOctaveの差異
 Octave の表現 - かなり MATLAB を意識しているが独自の拡張もある。…
 MATLAB Programming/Differences between Octave and MATLAB
 → 古い日本語訳PDF(2009年)

Matlab代替ソフト比較
 http://dspguru.com/dsp/links/matlab-clones
 https://opensource.com/alternatives/matlab
 https://www.quora.com/What-is-the-best-open-source-alternative-for-MATLAB